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モノクル(片眼鏡)は19世紀末頃に、ヨーロッパの上流階級の間で流行しました
 鼻眼鏡より以前に視力矯正器具として使用され、装着している方の目で遠くを、裸眼の目で近くをカバーすることにより遠近両方見えるというものでした。
 しかし左右の目で見え方が異なるため、遠近感や晴明感に欠け、その視界は不明瞭だったそうです。
 

 そして私の目ですが、緑内障の進行に伴い消失点が広がっており、現在左目の視野の大半を失っています。
 右は見えるけど、左は見えない。
 まるでモノクルをかけた状態のようです。
 

 私の日常は、話している人の顔はのっぺらぼうに見え、外を歩けば薄靄に包まれた街中を歩いているようであり、信号の変化にも気づけない。それが当たり前となっています。
 

 今回の写真は、そんな私の見ている視界をイメージして制作しました。
 気に入っていただければ幸いです。
 
豊吉 雅昭